- 作者: 東京工業大学エンジニアリングデザインプロジェクト,齊藤滋規,坂本啓,竹田陽子,角征典,大内孝子
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2017/12/15
- メディア: Kindle版
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(本格的なトレーニングを受けに行くのは困難だというのもある。会社でのそういうのは若者にやって貰う方が良いし)
ある程度は体系的に書かれているので頭の整理にはなるし、エピソードとかフレーズとか色々使えそうなものも多い。良い本だと思う。
「タテマエメソッド」とか「グループの生産性の幻想」とか「言葉が通じない」とか「SIPOC」とか。
何と言っても素晴らしいのが付録。「EDPで陥るワナ」と「対談:齋藤滋規x田中章愛」。「ワナ」の方は本編を読み終わってから、対談の方は本編を読む前に、読むといいと思う。
この対談は、本書の宣伝用と割り切ってウェブ公開してもいいと思う。
(「デザイン思考とメディアラボは対極だが、同じところもある」(p.298)という辺りは、説明として凄く腑に落ちた)
ただ、本書と実践との間の距離はわきまえる必要がある。本書を中途半端に読んだ上司が「ウチもこれからはデザイン思考だ!」とか押しつけるのは、まあいかにも起こりそうな駄目パターンだなと思った。
(というか、そうなりかねないような本。悪い意味で「意識高い系」っぽさが随所にあるので)
エンジニア系で「デザイン思考」に興味があるなら強くお薦め。若い人はその後で教育コースを目指すのがいい。(どういうタイミングでというのは本書を読んで決めれば良い。)