k-takahashi's blog

個人雑記用

ニュートン 2019年2月号

天気と気象の教科書

雲とか季節風とか台風の進路とかの話。個別には聞いたことのある話だが、まとまっていて面白い。
69頁の天気図と衛星画像の比較説明が良かった。前線のところの雲の種類の違いが分かるし、高気圧から噴き出す風にそって雲ができている具合も分かる。

キュリオシティ

7年目のキュリオシティの写真集。
風景写真は綺麗なのだが、火星の嵐の写真とかキュリオシティ自体に埃が増えている様子とかも分かる。
ドリル16カ所の全部の写真が並んでいる(p.100)のだが、色や粒の大きさの違いが分かるようにならネイル。

藤田誠

東大の藤田誠教授のインタビュー。
自己組織化する化学物質という面白いネタの研究をずっと続けておられる。最初のときが「パラジウムは高価な遷移金属で、通常は化学反応を促進する触媒としてちょっとだけ添加するものです。ですから、それをたっぷり反応剤に使うということは、当時の研究室の経済状況からして、ありえないことでした。それを最後だからといって思い切って試したところ、なんと成功したのです。粘弾はものを言うのだなと思いました」(p.114)だったそうで、お金大事。
結晶スポンジ法では、ホップの研究とか創薬ベンチャーとかやっている。「基礎研究から生まれた技術というのは、競争相手がいません」(p.117)というのも大事な指摘。

短信

プラセボ効果の仕組みをラットで再現するというのが出ていた。ミューオピオイド受容体が関わっており、副外側中脳水道周囲灰白質という場所で制御が行われているそうだ。もちろん、まだラット実験だが、仕組みがあるのが見えてきた。
同じくラットの実験だが、朝ご飯を食べないと太るという実験も紹介されていた。食事によって体内のモードが切り替わるので朝食を抜く方が太りやすい(省エネモードが長く続き、脂肪が蓄積されやすい)のだそうだ。