k-takahashi's blog

個人雑記用

現代社会で乙女ゲームの悪役令嬢をするのはちょっと大変 1

 

 昨年末に出ていた「拓銀令嬢」の一巻目。

冒頭リーザン・シスターズ(リーマン)騒動直前の描写があり、そこから時間が巻き戻る。1巻目の大半は1977年の拓銀騒動のあたりなので、通称の方は納得。主人公もロシア系の血が入った美少女で、財閥が残っている世界なので幼少時から首が突っ込めるという設定。

 

ジャンルとしてはよく知られているとおりの「転生チートもの」。本作の場合は、バブル崩壊からリーマンショックあたりの知識を持ったままバブル崩壊後の世界にやってきて、事前知識を使ってチートすることになる。(IT系のバブルで金を稼いで、政治イベントに併せて手を回す、という感じ)

なので、歴史改変ものでもあって、架空戦記とか好きな人も気に入ったのだろう。拓銀・山一のあたりは「もうちょっとなんとかならなかったのか」と思う人が実際多いので、そういう人たちにとっても面白く読めるはず。歴史改変もののお約束である小ネタもいろいろ放り込んである。

 

知識からずれてきた後どうするのか(主人公の行動、物語の面白さをどう提供するか、の両面)は先の楽しみかな。