k-takahashi's blog

個人雑記用

宇宙戦争

 スピルバーグが作った2005年版をビデオ鑑賞。
 粗筋を知らない人はいないだろう古典作品(小説も映画も)をどうするのかと思ったが、意外なほどに手堅い作りになっていた。トライポッドの出てくる辺りに氷があったり、あるいは、パル版(1953年版)の映画にあった有名な、廃屋の中に触手が入り込んでくるシーンなんかも雰囲気はそのままだった。当時との情報化進展度の差をどうするのかと思ったら、「UFOが現れると機械が動かなくなる」という都市伝説をそのまま取り込んでしまうことで解決していた。うまいね。


 映画自体は、主人公レイの一人称だけでほとんどの話が済んでいる。ある意味で典型的なセカイ系であって、原題の "War of the Worlds"を受けてセカイ系という言葉が作られたのだ、とかでっち上げても信じてしまうかもしれない。なにしろ、ダメ父親だったレイが、トライポッドからの逃避行の中で娘を守るために厳しい選択を迫られ、それを乗り越えていくことで家族に認められるというのがストーリーのほぼ全部なんだから。


 原作を読んでいて、パル版の映画も見ているなら、結構楽しめる映画です。それ以外の人には並の出来かな。