k-takahashi's blog

個人雑記用

ニュートン2007年11月号

 特集は磁石。現在の最強磁石を使うとキュウリや一万円札を動かすことができ、電磁誘導によって一円玉が持ち上がるのだと言う。歴史的には16世紀にウィルアム・ギルバートが静電気と磁力とを分離するまで、その2つが混同されていたのだそうだ。
あとは、磁力を持つ金属は鉄、コバルト、ニッケルの3つで、それはM殻の3番目の軌道にある電子が全て上向きなのが理由だとされている。ニッケルが2つ、コバルトが3つ、鉄が4つ。ところが、同じ軌道に電子を持つ原子は他にもたくさんあるのに、3つ以外は磁力を持たない。この理由はまだ不明。


 筋肉痛に関する記事もあった。従来良く言われていた乳酸の影響は、今では否定されている。確かに蓄積はするし、筋肉の働きは低下するのだが、これは痛みにはならないのだそうだ。では痛みの仕組みはと言うと伸張性運動の反復により筋繊維が傷付き、その傷からカルシウムイオンが流入、それがある酵素を活性化しタンパク質や細胞膜が損傷し、それにより死んだ細胞の除去のため免疫細胞が集中、そして炎症が起こる、と。
 この仕組みは起こってしまうと対応方法はなく、ストレッチやアイシングでも対応できないらしい。
 ところで、「筋肉痛が遅く出るのは年を取った証拠」という俗説は根拠がないとのこと。


 トピックとしては、2007年7月下旬から8月上旬にかけておこなわれた本能寺跡での発掘調査で、堀の跡や焼けた瓦などが発見されたことが報じられていた。従来は堀があるとは考えられていなかったのだそうだ。そして堀の跡には堅固な石垣も見つかっており、従来説よりも守りが堅かったことが推測されるとのこと。直接、武具や人骨の類が出てくると面白いのだが、さすがにそういうことはないらしい。