ＳＦマガジン2007年11月号

S-Fマガジン 2007年 11月号 [雑誌]

　巻頭4ページがワールドコン記事。細かいレポートは来月号らしい。ただ、ワールドコン記事としては、大森望氏の「狂乱トーストマスター日記」が面白かった。テッド・チャンと語り合った話から始まり、ヒューゴー賞司会を引き受け、実施するあたりのエッセイは貴重かつ笑えます。この4ページのエッセイは必読。なお、作家ではない人間が司会をするのは22年ぶり3回目だそうです。御苦労様でした＞大森先生

　小説の方は、雪風の最新分の掲載「さまよえる特殊戦」。ブッカー少佐とクーリィ准将との二人の思惑が交錯しながら書かれる文章に一瞬戸惑う。「雪風とジャム機の交換」という状況下で、雪風と大尉を引き離すのが目的なのか、とか言っていたら、ううむ、こうくるか。次回は2月号だが、深井大意の番だろうな。

　「ゼロ年代」は引用元を全然知らないのでパス。日本作家特集は、おそらくワールドコン関係で編集部も、打ち合わせとか多くて大変だったのだろうとは思うけれど、とってつけたような印象だった。（円城氏はちょっと集中しすぎだと思う。ハヤカワ路線的には円城／伊藤って推したい路線なんだろうけれど。）