邦題は、「ブラジャーの危険」。
映画のシーンで、逃げる悪漢の車に向かってヒーローが発砲、命中。燃料タンクに穴が開き、ガソリンが流れ出す。ここでヒーロー慌てず急がず、流れ出したガソリンに火を付けると、炎が走って悪漢の車に追いつきガソリンタンクが大爆発、というシーンがある。これは本当か。
まず、炎が走る速度の測定。ガソリン、ディーゼル、ジェット燃料を用意して、金属板の上に流してみて火を付けるという実験。ところが、ディーゼルとジェット燃料は着火しない。これらの燃料は霧状にしないと燃えないのである。
一方ガソリンは炎が走ることを確認。その速度は約1.5m/sec程度。また、何度か試してみて分かったのが、ガソリンの量と速度に関係がないこと。これはちょっと意外な結果だった。
次に、ガソリンが流れ出す量の測定。ガソリンタンクを拳銃で撃って穴を開けてみる。そして、その穴から流れ出すガソリンの量を測定。毎分3リットル程度。
そして、ラジコンカーを使っての実験。ガソリンをちょろちょろとこぼしながら走るラジコンカーを作り、炎がばらまかれたガソリンを追って走ることを確認。このシーン、ジェイミーが妙に嬉しそうでした。
いよいよ実車実験。
予想通り炎が走る速度が遅いなあ、などとやっていた二人だが、突然炎の走る速度が加速し慌てる羽目になる。どうやら、撒かれた直後のガソリンだと燃えやすくなるらしい。これもちょっと意外な結果。
ただ、何度か試してみたところ逃げる悪漢の車に追いつけるような速度では炎は燃え広がらないことが判明。この時点でbusted。
では、もし追いついたとしたらどうだろうか?
これも試してみるが、ガソリンタンクに穴が開いている場合、色々と調整しても爆発はせずに普通にガソリンが燃えるだけという結論。蓋をすれば爆発するんだがな、と残念そうな二人でした。
さて、ここからは追加実験。
西部劇だとガソリンの代わりに黒色火薬で線を描いて、そこを炎が走るという描写がある。そして、火薬の入った樽に燃え移る寸前にヒーローが消し止めるのである。こちらは本当か。
何度か予備実験をしてみると、ガソリンと異なり、火薬は量により燃え広がる速度が変わってくることが判明。ある程度細くすれば、充分人が追いつくことができる。実際に二人が走って追いかけて消して見せていました。
ここまで爆発無し。そんなミスバスターではダメでしょう。と言わんばかりに最後の実験。もし、火薬のつまった樽に炎が伝わったら樽は爆発するのか。
これは見事に爆発していました。西部劇映画そのままのシーンで二人とも満足。
アシスタントチームは除細動器に関わる伝説。ワイヤー入りのブラジャーや乳首ピアスをしている人に除細動器を使用すると火傷をするという伝説。
さて、この後は実験あるのみなんですが、ここで大問題。
- 実験にはダミーを使う
- ダミーのモデルはトリーである。
- ダミーに合うサイズのブラジャーを探すには、トリーが……
ということで、服飾店に合うサイズのブラジャーを探しに出かけるトリーとグラント。悪のりしつつブラジャーを試着するトリーと本気で嫌そうなグラントの表情が爆笑もの。
実験結果の方は、ワイヤーが向き出しなら火傷する可能性はある、という普通のもの。ピアスの方は、コーティングが焦げていたので、やはり金属はそれなりに危険なようです。