付録ゲームは旧GDW社から発売されていた「レース・フォー・チュニス」と「ブラッディ・カセリーヌ」のセット。
1942年11月に連合軍はモロッコに上陸、ヴィシー・フランス側が直ちに停戦を受諾したため、連合軍はそのままチュニジアに向かう。彼らがそのままチュニスの到着すればアフリカの枢軸軍は補給を絶たれてしまう。このときは枢軸軍の反撃が間に合った。この攻防を扱ったのが「レース・フォー・チュニス」。
そして、翌1943年2月。いまだ脆弱な連合軍、特に米軍に狙いを付けたロンメルが攻勢に出る。そのときの激戦地がカセリーヌ峠。この攻勢を扱ったのが「ブラッディ・カセリーヌ」。
地理的にも時期的にも近いこの2つのゲームをセットにして、連結シナリオも用意している。
史実では、枢軸軍はカセリーヌ峠の突破を果たしたものの、それが限界であった。ロンメルも、この攻勢の後でアフリカを離れている。
マップを広げると上が東になる。だからカセリーヌ戦はロンメルが右から左に攻めることになる。たいていのアフリカ戦ゲームはロンメルがエジプトを目指すので、左から右への攻撃になるので、そういう意味でちょっと新鮮。
リプレイ記事の「ベテランが陥った罠」も面白かった。JWC版「日露戦争」のリプレイなのだが、事前の作戦研究と、それがいかに「うまくいかなかった」のかを解説し、「これから何を研究しようかな」というところをまとめている。 ゲームの楽しみ方の一つの提案になっているのがよいと思う。隔号連載くらいになるといいなあ。