k-takahashi's blog

個人雑記用

UMLモデリング入門

UMLモデリング入門

UMLモデリング入門

 題名から受ける印象とは違って、上流工程であるモデリングの教科書。UMLはそのツールとして使われている。正しいタイトルはおそらく「モデリング入門 (UMLを使って)」あたりなんだと思う。だから、UMLの教科書として使うのは不適切で、「UMLの基本的な読み書きは分かったけれど、どう使うの?」という人に向いている一冊。


 正直なところ私のレベルでは読み取り切れていないと思う。例えば、

演習4.5 家で飼う動物のインスタンスを挙げて、それをクラス図でモデル化して下さい(p.84)

という問題が出ており、実はこの問題はひっかけで「種類のインスタンス」と「部分集合の総称」の意味の二重化を説明しているのだが、しばらく腑に落ちず頭を捻っていた。ここなんか引っかかっただけまだましで、たぶん、すり抜けてしまった問題がたくさんあるような気がする。


 それでも例題が分かりやすく、間違って図を直していく例や、複数の図をつきあわせる考え方など、読んでいて「なるほど」と思う部分もたくさん。ちょっと読むのに時間がかかりましたが、良い本でした。