- 出版社/メーカー: アークライト
- 発売日: 2011/04/08
- メディア: おもちゃ&ホビー
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ドミニオンは2008年発売だから、まだ3年しかたっていない。少なくとも、一つの流れを作ったのは間違いない。年間ゲーム大賞、ドイツゲーム賞、アラカルトカードゲーム賞の3冠となったことでも知られている。
特集には、ずらりと並んだ派生ゲームの一覧とワンポイント紹介。随分あるなと感心する。解説の部分はもう少し分量が欲しかった。
ところがドイツではドミニオンタイプのゲームはそれほど売れていない(ドミニオンからしてたった30万セットしか売れていないのだそうだ。ちなみに、カタンが1500万)。もちろん、売れている方ではあるのだが、三冠受賞作にしてはたしかに物足りない数字だ。そして、ドミニオンタイプのゲームもほとんど作られていない。なぜか。
本号によると、ゲームの箱絵やテーマが戦争を連想させるかららしい。
戦争やファンタジーをテーマにしたボードゲームは、若者が自分のお金で買うものである。ところがドイツでは、ボードゲームは自分のために買うものではなくプレゼント用となっている。祖父母が孫に、叔父叔母が甥姪に、親が子供に買うため、教育上好ましくないものや、親や祖父母の世代が理解できないものは売れない。(p.21)
ファミリーゲームを中心に据えるという業界の方針は分かるけれど、この手の「健全嗜好」は、逆に少々気味悪い。売り上げはともかく、派生ゲームが全然出てこないというところが特に。