- 作者: ドナルド・R・シュミット,トーマス・J・キャリー,並木伸一郎
- 出版社/メーカー: 学習研究社
- 発売日: 2010/09/29
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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そもそも、事件が発生した日付(7/2〜7/4のどこからしい。)も場所(残骸が回収された場所、UFOが墜落した場所、エイリアンの遺体が発見された場所など。)も明らかではなかったのである。
すでに事件発生から半世紀以上が過ぎ、目撃者も次々と亡くなっている。1978年にロズウェル事件がUFO墜落事件であることを公表したジェシー・マーセルが1986年に亡くなっており、直接・間接の関係者の証言を集めるのには一刻の猶予もない状態なのである。
しかし、死を目前にした目撃者は後顧の憂いなく真実を語れる立場でもある。著者ドナルド・シュミットはそういった証言を丹念に集めた。そして、証言者の立場や証言された時期を詳細に検討し、矛盾した証言内容を丹念に検証し、偽装情報と判明した証言を取り除くといった地道な作業を積み重ねることで、日付や墜落場所、そして、回収されたUFOの輸送経路までをも描き出すことに成功したのである。
- 事件の発生は7/3の午後。
- エイリアンの遺体が見つかったのはフォスター牧場である。
- 牧場で残骸が発見されたのが7/4、UFOの機体と遺体が発見されたのが7/7。遺体は直ちに基地格納庫の搬送された。この遺体は、オハイオ州ライトフィールドに空輸されている。
- これとは別のもう一組の遺体も発見され、7/9にテキサス州フォートワースに「ストレート・フラッシュ」という名前のB-29で運送された。
こういった最新分析情報をもとに、軍が回収し損ねたデブリを探し出す試みが続いている。
念のため
本書はビリーバー系の本なので、
地球外人工物だという証拠があってもなお、ニューヨーク・タイムズ紙やヒストリーチャンネルといった主要メディアは空軍の説明を無批判に受け入れていること。その結果、私たちは揺るぎない証拠、ニューヨーク・タイムズさえ無視できないほどの証拠をつかんで結論をひっくりかえすしかなくなった。(p.25)
というトーンで書かれている。
「怪しい伝説」のスタッフからコンタクトがあったが、番組の趣旨を理解できずに追い払ってしまったことも書かれていた。(当然、ビリーバーからすれば、番組スタッフが愚かだ、という結論になるが。)
多分、日本で出ているロズウェル本の中では最新のもののはず(ランドルとシュミットは袂を分かっており、ランドルの最新刊はまだ訳されていない)なので、この辺に興味のある方はどうぞ。
なんというか、執念というか、本人達が真剣に楽しんで(というと著者は怒るだろうが)いる様子が伝わってくる一冊。もうこのレベルになると、日本のバラエティ番組ではついて行けないんだろうな。