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同様に、第7航空団が訓練部隊というようなこともなく、第6航空団(小松)と同様に運用されているそうだ。
司令官の荒木淳一空将補のインタビューも載っており、技術的にはスクランブルに対応するのは難しいわけではないが、と言った後で
アラートにつくことの意味は技能的なものより、覚悟を決めると言うことではないでしょうか。それは現実に違う国の航空機と相対すること、何があっても適切に対処しなければならない、最終的には現在の法体系では、正当防衛または緊急避難という考え方が基本であり、最後は自らの判断、そこはどうするか、最終的に悩む、どうすればいいかと考える、それについてある程度覚悟を持ってやっていく、自分の心で決めていく過程ではないでしょうか。(p.49)
と語っている。
パリ・ショーのレポート『実戦戦闘機と極超音速機』(青木謙知)にリビア作戦のことがちょっと書かれていた。
そしてイギリス空軍のパイロットは、混成編隊が高い効果を示して、タイフーンが初期の成果を上げたことを説明したのは当然だが、それに加えてこうした長時間ミッションでもパイロットの疲労度合いが極めて低かったことも強調した。これについては、高レベルのセンサー融合、リンク16による情報の共有、そして人間工学に基づいたタイフーンのコクピット設計と、自動操縦装置および自動スロットルが大きく貢献したものと説明した。(p.62)
『欧州MD(ミサイル防衛)計画を巡るアメリカの優位性とロシアの反発』(小泉悠)は、冷戦時代からの抑止論の解説から、現状まで。結局冷戦期の交渉がソ連の核軍拡を止められなかったことの反省や、新興核保有国に抑止を有効化する準備がないこと、大国としてのメンツがロシアがMDにこだわる理由の一つであること、など。
97ページのインドの主要航空基地マップが面白い。やはり、問題はパキスタンと中国というのが一目瞭然。
井上孝司氏の軍用通信の連載が開始。今回は基礎知識。
石川潤一氏がオスプレイの解説記事を執筆。ブロックB、ブロックCの性能差が大きいことから混在配備は考えにくく、よって、普天間への配備はブロックBと予想している。
橋本力氏の『オペレーション・アジャックス(後編)』は、1953年のモサデク政権転覆工作について。MI6が資金不足で独自での活動が不可能だったり、そのくせソ連による侵攻に備えるところはきちんとやっていたりとか面白い。逡巡するシャーの様子とか、この手の工作の難しさが伝わる。
ちなみに、金銭的には1000万〜2000万ドルほどかかったらしい。