k-takahashi's blog

個人雑記用

ナイトランド

ナイトランド 創刊号

ナイトランド 創刊号

昨年辺りから、クトゥルー神話関係の本の売り上げが伸びているという話は何度か耳にしていたが、その流れに乗ったのか別のいきさつなのかは知らないが、ホラーの専門誌が新創刊された。で、その創刊号の特集が「ラヴクラフトを継ぐ者たち」。

創刊の辞には、こんな記載がある。

しかし、二十一世紀に入ってからの日本は、こうした英米ホラーの深化と進化をあたかも世界にはスティーヴン・キングとディーン・クーンツ以外存在しないかのごとく等閑視してきた。
(中略)
高品質のホラーを、ホラーを愛する読者氏へ提供し続けること。そうして海外と日本との断絶を解消し、海外と日本国内で、よりホラーを深化させ進化させる優れた才能を発見し、育て、内外に紹介すること。それこそがナイトランドの使命であり、トライデノト・ハウスの理念である。

ということで、ここ数年に発表された未紹介短編が5作掲載されていたり、海外事情の紹介があったり、あと英米系ではないけれどアジアのホラー(今回は、台湾のYA小説)紹介があったりする。


掲載作品は、他にハワード、キャンベルとあり全体のバランスも良いと思う。


個人的なお気に入りは、『ダイヤー神父の手紙』(レイフ・マグレガー)かな。『ウェストという男』(グリン・バーラス&ロン・シフレット)は、タイトルから分かるように例の話を別の視点から切り出し、パルプ風に仕上げた一作。面白かった。


あと、朱鷺田氏が、関連ゲーム周辺ということで、4ページの記事を載せています。TRPG、マンション・オブ・マッドネス、アーカム・ホラー、インスマスエスケープなどが写真入りで扱われています。