k-takahashi's blog

個人雑記用

イラストでまなぶ 世界の特殊部隊

イラストはいわゆる萌え絵。正直なところ、ビキニやミニスカは合わないんじゃないと思う。


本文は飯柴智亮氏による解説が中心(飯柴氏は、米82空挺師団に所属して、不朽の自由作戦の従事した人)。これが一番興味深い部分。「こういうのを見た」「こういう話を聞いた」というエピソード紹介がうるさくない程度に入っていて良い感じにまとまっている。
個々の事例は雑誌とかで読む記事と重なる部分が多いのだけれど、まとまっているのは助かる。以前読んだ本に比べると、組織の説明が多くなっている。
米軍は、イランでの「イーグル・クロー」作戦の失敗がやはり大きな契機になっているのね。


解説も面白い部分があり、例えば、米軍における「作戦」。「作戦とは、軍団(以上)がひとつの目標に向けて行う軍事行動」、「作戦」の下で旅団/連隊以下の部隊によって行われる軍事行動を「戦術」というのだそうです。その上で、特殊部隊というのは、戦力規模は小さいけれども「作戦」を行うという位置づけになる、と。


トモダチ作戦のときに米特殊部隊が仙台空港回復に投入されたけれど、その第353特殊作戦グループやその上位組織である空軍特殊作戦コマンド、最初に仙台空港に降り立ったCCTなどについても解説あり。
空中投下したのかしなかったのかという話があったが本書の記載では、空中投下はなかったようだ。(0550に松島基地にコンバット・シャドウが来訪、仙台空港の調査と松島基地の滑走路の状態確認を行い、1430にコンバット・タロンが仙台に着陸、とある。地上設備がないなかで、早朝夜間の離発着をこなしているところが凄いところ)


海兵隊が特殊部隊を作りたがらなかった理由(海兵隊自体が少数精鋭という位置づけなのと、全員戦闘員主義と特殊部隊という趣旨とが合わない)も説明。CIAのSAD(特別行動部隊)もちょっとだけ解説。(飯柴氏は「情報を共有したがらない連中」と書いている。)


事例紹介は、情報公開の関係か、アフガン関係が中心。