k-takahashi's blog

個人雑記用

ニュートン 2015年5月号

Newton(ニュートン) 2015年 05 月号 [雑誌]

Newton(ニュートン) 2015年 05 月号 [雑誌]

なんともインパクトのある表紙だが、特集は「魔球の科学」。いわゆる変化球の科学。
漫画で描かれる魔球のイメージは、ボールの残像が複数見えたり、折れ曲がるように変化したりするものだが、実際にはどうなのかという話題。
「マグナス力」(回転により空気の流れが曲がる、その反作用)としの話はよく見るが、本記事もその説明から入っている。
ナックルボールが縫い目が起こす乱流によるものという説明もあり、実験で再現している写真が面白い。で、サッカーやバレーにも同じように揺れるボールがあるが、これはメカニズムが別でボールの後方に渦が発生しこれが力を及ぼしているのだそうだ。
他に、ゴルフ、テニス、卓球なども紹介。


野球の変化球などは同じ投げ方でも投手毎に違う変化をしたり、違うと思っていたものが同じであることが分かったりしてきている。この辺は高性能で安価な撮影装置が使えるようになってきたことで最近明らかになったのだそうだ。測定技術は大事。

オオサンショウウオ

目がかわいいサンショウウオの写真がたくさん。
サンショウウオの狩りは待ち伏せ型なので、うっかり他のサンショウウオを食べてしまうこともあるのだが、自分の巣にいる幼生をうっかり吸い込んでしまいそれを吐き出すシーンが観察できたのだそうだ。どうやって判別しているのだろう?

有袋類

未成熟な状態で出産する有袋類だが、妊娠期間を短くすることで直ちに次の交尾を可能とし、乳離れをしたらすぐに次の子供を育てるというふうにすることで繁殖の効率を上げるという戦略なのだそうだ。知らなかった。
ただ、よく知られているように有袋類は真獣類との競争には概ね負けている。これは相対的に脳が小さく運動能力では劣ってしまっているからのようだ。


短信

昨年3月、BICEP2がインフレーションの痕跡を見つけたと発表した件、ESAがBICEP2の観測結果は塵の影響だと結論づけた。但し、記事にもあるが「これでインフレーションの痕跡の探求は振り出しに戻ったものの、理論自体が否定されたわけではない」(p.7)とのこと。これが普通のことなんだよな、と小保方騒動を思い出しながら。


クラゲは泳ぐ(p.7)。イギリス、スウォンジー大学の研究で、クラゲが回流に逆らって自力で泳いでいることを確認したというもの。メカニズムは不明とはいうものの、動きは確認できたのだそうだ。