アポロ13に学ぶITサービスマネジメント

『アポロ13』に学ぶITサービスマネジメント ~映画を観るだけでITILの実践方法がわかる! ~

映画の『アポロ13』をITILの研修（導入研修）素材にしてしまおう、という本。
アメリカの巨大プロジェクトというのは、こうした管理方式の研究と相性が良いし、ヒット映画と繋げるのは悪くない。

実際、「インシデント管理と問題管理の分離」というITIL最大の発明(p.81)を説明するのに、エンジン不調をあげるのは分かりやすい例になっている。（エンジンを修理するのは不可能だが、他のエンジンを予定より少し長く燃やすというワークアラウンドで対応しており、エンジン不調の原因調査（問題管理）は行っていない。）
一方で、SLAという大事な部分については、当時のアポロ計画には無かっただろうということで、ちょっと持って回った説明になってしまっている。

著者の本業は研修なので、多分これは受講生の関心を引きやすく、分かりやすいネタということなのだろう。
ITILの勉強をしようという人なら良い導入になると思う。