k-takahashi's blog

個人雑記用

ニュートン 2019年8月号

 「睡眠の教科書」というタイトルで勝ちだなあ。
まず「睡眠負債」の解説。睡眠不足が積み重なった状態で、睡眠不足がない状態を数週間続けないと解消できない(つまり、週末に多めに寝てもダメ)。平日と休日の睡眠時間の差が2時間以上あるなら負債状態になる。

次が睡眠サイクル。現在はレム睡眠とノンレム睡眠(3ステージに分ける)と分析する。1回目のステージ3が非常に重要。逆にステージ3に中途半端に入ると寝覚めが悪くなる。いわゆるパワーナップが15分ぐらいとされるのはそのため。

眠くなるメカニズムは、体内時計と睡眠圧(スニップスと呼ばれる脳内タンパク質がリン酸化する変化の蓄積)で説明される。

睡眠と病気の関係については、睡眠負債による影響(ホルモンの変化)、アミロイドβの排出などがある。

 

寄生生物の記事。
トキソプラズマハリガネムシが宿主を危険にさらすことは知っていたが、これが生態系に影響を与えるレベルの量だった(ハリガネムシによって水に飛び込む虫の量が非常に多く、ある調査ではイワナが消費するエネルギーの6割に達するとか)というのは知らなかった。それでもハリガネムシが寄生する昆虫が滅びていないのは、なにかまだ分かっていない利点があるかではないか、というところは現在研究中。

 

短信から。

月が出来た経緯としては「ジャイアンインパクト説」が定番だが、これでは月表面と地球の成分が似すぎているという矛盾があった。地球表面がマグマオーシャンだったらこの矛盾が解消できるという説が提唱された。ぶつかったときにマグマオーシャンがあったのかというところがまだ議論中。