k-takahashi's blog

個人雑記用

ニュートン 2023年4月号

 

特集は睡眠。まず睡眠の効果についての最近の研究の紹介(血流増加、不眠の分類、不眠と精神疾患による脳内ネットワークの変化、イヤーワームの入眠への悪影響、腸内細菌の睡眠リズムへの影響)。AIの学習にも睡眠が有効(入力のないタイミングを作ることで学習効果が改善することがある)というのは面白い。
睡眠メカニズムでは、シナプス中のタンパク質(スニップス)のリン酸化によるししおどしモデル、カルシウムイオンの概日リズムへの影響(時計遺伝子以外の要素で、多くの生物に共通する)などが紹介されている。

 

地球史46億年のミッシング・リンクでは、地球史の未解決問題を紹介している。月の出来方(ジャイアンインパクト説だと、衝突した天体の成分がどこにいったのか分からない)、地球の水の量(小惑星からもたらされたのはいいとして、その量はどう決まったのか)、最初の生命と現在の生命の祖先はいつどこでどのように誕生したのか(証拠がない)、スノーボールアース中にどうやって生命は生き延びたのか(多細胞生物はどこで生き延びたのか)、磁場はいつできた、プレートテクトニクスが地球にしか見つかっていない、暗い太陽のパラドックス、2億5200万年前の大量絶滅の原因。色々あるねえ。

 

写真では、毎年恒例のグリニッジ天文台天体写真コンテストの紹介。毎年のことだが凝った写真が多い。

 

短信で面白かったのが「火星の風量発電」。太陽電池が使えない夜間や砂嵐の際に有効なので、組み合わせると効果が高いようだ。