k-takahashi's blog

個人雑記用

オレの正気度が低すぎる

 ゲームの世界に転生するというのはよくあるネタだし、そこでギャグで作ったはずのキャラクターになってしまうというのもありがちな話。ただ、それが『クトゥルフの呼び声』だったら?というのが本書。

「酷いものをみたのに、SANチェックに成功したおかげでそこそこ落ち着いた対応ができている」というところは、プレイヤーがキャラクターを見る視点。そんな感じで、一種のプレイガイドみたいな感じに読むことができる。

キーパーはこういうプレイを想定しているはずだから、それに真っ向から反するような行動をすると即死するリスクが高まる、というのも、シナリオ/マスタリングスタイルに合わせたプレイングに勤しんでいる様子でもあるわけだ。

最低限の弔いをすると、オレは彼の手にあった懐中電灯をおもむろにいただく。
死人には無用だが、いまのオレには役立つものだ。
そんな冷たい思考ができる自分がちょっと怖かったが、これも探索者となった影響だと自己弁護する。(No.259)

 

「身の安全」と「好奇心」どちらを優先するか?
そのバランス感覚こそが『クトゥル神話TRPG』の重要なポイント。
そして、謎を目の前にして、なにもせず背を向けるのは悪手。(No355)

 

最後のオチはやや強引な気もするけれど、プレイヤーとキャラクターの関係を説明するためのリプレイ本だと思うと、こういうのはありなのかもしれない。
すれたプレイヤーの皆さんは、メタギャグと思って楽しめる。