来週、宇宙に行ってきます
- 作者: 大貫美鈴
- 出版社/メーカー: 春日出版
- 発売日: 2009/03
- メディア: 単行本
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前半はサブオービタル、オービタルといった用語の解説に始まり、現在ビジネスを目指して開発中の会社の紹介や、衣食住の話も。この辺は写真が多くて楽しく読めるけれど、特に新味はない。
後半は具体的なビジネスの話があり、こっちが面白い。
2006年にNASAが行った市場調査では、旅行料金と市場規模(売り上げ)の予測が立てられている(p.113)。ちなみに、2021年になると5万ドルまで下がってくる。日刊工業新聞も同じ年に調査を実施しており、こちらでは、4割の人が費用は100万円未満と答えたとか。やはり価格はネック。
観光以外のビジネスとしては、「実験」「飛行士訓練」「地球観測」「衛星打ち上げ」「広告」などが考えられているとか。また、結婚と葬儀も需要としてありとのこと。(ウェディングページまであるとは知らなかった。http://www.spacewedding.jp/ )
執筆時点で、サブオービタル宇宙飛行に申し込んでいる人の数が約600人、検討中の人が8万5千人だそうです。そのデータは「平均年齢55歳、男性72%、フルタイム勤務41%、退職者23%」だそうで、やはり値段を考えるとそうなるか。
望遠鏡でさがす宇宙人
- 作者: 鳴沢真也
- 出版社/メーカー: 旬報社
- 発売日: 2009/04
- メディア: 単行本
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本書自体は、中高生を対象にして書かれているので、それほど専門的な内容は無い。ただ、従来のSETI本との違いを出したいという著者の意向があり、トピックは面白いものがある。
「いろいろなSETI」の章では、SETIのアイディアが簡単に列挙されている。「ダイソン球(赤外線)」「核廃棄物(恒星スペクトル中に異常なものがないかを探す)」「太陽系外から送り込まれた探査機(ラグランジュ点を光学調査)」「高速宇宙船の航跡(ガンマ線バースト)」「ニュートリノ」など。
OSETIのWoW信号とも言える結果も簡単に紹介されている。
2003年8月17日、じつは、それが起きたのです。HIP107395という星の観測中でした。1000分の1秒の差で、両天文台で信号をキャッチしたのです。(p.68)
2007年11月に行われた「どこの通報する?」の議論のことも簡単に紹介されています。読んでみるとあまり有意義な議論にはならなかったような印象を受けました。「発見者がアマチュアの場合だと、国連事務総長への連絡ができない可能性がある」というのは、たしかにそうだ。民間人が国連事務総長に接触できるわけないものな。
そして、もちろん先生の専門であるOSETIの説明も念入りに。UFO問題では苦労もしているようです。
著者の鳴沢先生のページは http://www.nhao.go.jp/~narusawa/oseti/narusawa-seti.html。なお、今年の9月に「全国同時SETI(地球外知的生命探査)観測実験」というのを予定しているそうです。
喫煙と登山
なんか、無関係のエントリーにトラックバックが飛んできていた。はてなにはid コールがあるのだから、そっちを使って欲しかった。最初のトラックバックは消しておきますので、必要ならこのエントリーに送り直してください。> id:kaien
で、
その「綿密な準備」は自分のためにやっているわけですから、べつに自慢することでもないと思います。もちろん、見下すべきことでもありませんが。その上でぼくはスモーカーも「綿密な準備」をして吸ってもいいんじゃないの、といっています。
http://d.hatena.ne.jp/kaien/20090516/p1
登山をやっている人から突っ込まれそうな発言ですが、それはおいておきます。
スモーカーは現状では「綿密な準備」をできていないがそれを考えよう、ということなら、反対はありません。是非とも「綿密な準備」を立案・実行して頂ければと思います。
追記(2009/05/17)
はてダの仕様で勝手にトラックバックが飛ぶのかな? だとしたら私の誤解です。失礼しました。