k-takahashi's blog

個人雑記用

軍事研究11月号

 特集は、ヒズボラ討伐戦。政治的にはイスラエルの敗北と報道されているが、なにせ実際のところがどうだったのかは普通の報道ではさっぱり分からなかった。(イスラエルの攻撃で民間人に損害、という報道があれば、その裏には民間施設に偽装したヒズボラの軍事設備があったことは予想できる。が、そういうピンポイント情報止まり。)
 宇垣大成氏の「詳報:イスラエル軍の誤算と教訓」が色々と書いている。もっとも、ヒズボラ側からまともな情報が出てきていないためか、もっぱらイスラエル側の問題・課題が中心。
 ちなみに、例のヒズボラのロケット弾だが、予想通り実際の被害は大したことが無く、もっぱら政治的なイメージ効果だったようだ。(3000〜4000発が発射されたが、死者は40人程度らしい)


 軍事的には、イスラエルが1ヶ月以上にわたり高レベルな航空攻撃を継続した詳細な情報(「レバノン爆撃の主役イスラエル空軍」(石川潤一))が、実は重要なのかな、と。


 沖縄戦での第32軍の奮戦ぶりはよく伝えられているが、それに疑問を呈したのが樋口隆晴氏の「第32軍の沖縄作戦の真実」。樋口氏は、上陸海岸の予測を誤ったことが大失敗だったと述べている。戦略的制限はいかんともしがたいし、後知恵評価というものはどうしても辛めになる。氏の評が妥当かどうかは、検討が必要だろう。私は、樋口氏の評価は少々きつすぎると思う。