付録ゲームはHEXASIMの「天下統一」の中から長久手の戦いをピックアップしてまとめたもの。シリーズ化するつもりらしい。
ただ、ルールブックを斜め読みした限りだとかなり癖の強いシステム。そこは本文記事で補っている。こういうのはカラーの強み。あと、マップ綺麗なのでカラーが映えるのもよいところ。
樋口隆晴氏のヒストリカルノートに面白い記述があって、「敗者なき戦争であった。しかし、時代が下り、家康が天下人になることでこの戦いには別の意味が付されるようになる。というのも、家康の天下取りのための戦争である関ヶ原の戦いにおいて、譜代家臣は活躍していないからだ」というのは、なるほどと思った。
再評価と言えば、「ロンメルはパスタを好んだか」(大木毅)も面白くて、贅沢をしないと伝えられていたロンメルがパスタを作らせていたというエピソード。オチは付いてます。
「ノルマンディーの切り札」のレポート(岩永秀明)も面白い。昔、いちねんせいシリーズでやっていたような、作戦の変遷が書かれている。ただあの時と違ってゲームサイズは大きいので説明もかなりアブストラクト。
野獣げぇまぁ(徳岡正肇)は、「買ってもゲーム」という記事。
実際には遊ばれないゲームが発売され、消費される、ことそのものは、嘆いたり非難したりすることではない。我々よりもゲームの方が、ずっと懐の深い大人なのだ。(p.61)