- 作者: 荒井玲子
- 出版社/メーカー: ディーアート
- 発売日: 2005/04/01
- メディア: 単行本
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まずまとめとして、例えばユースケース図の場合だと、
- ユースケースの数は50を超えないこと
- ユースケースは独立して動くもの。システム的に独立した単位ではなく、アクターから見て独立した単位
- ユースケース名にシステムの視点は不要
- ユースケース名はコンピュータに対する命令ではない
- アクターや役割である
- アクターは肩書きではない
- アクターと実態の関係は1:1ではない
- ユースケースの粒度はアクターとの関係で検証する
とあり、さらに具体的なチェック方法も上記のチェック項目に対応して、
- ユースケースどうしに順序づけがされていないか?
- ユースケースを「『アクター名』+は+『ユースケース名』」で日本語として読めるか?
- 1つのユースケースがほとんどのアクターと関係づけられていないか?
- 1つのアクターがほとんどのユースケースと関係づけられていないか?
などとして解説がある。確かに、自分でもある程度チェックできそうな分かりやすさになっている。
後半には、品質管理に関連させてのレビューの重要性や、オブジェクト指向を学ぶ・習得するとは、という説明もある。参考書の選び方・読み方まであって実に親切。もちろん、良い指導者に巡り会えればラッキーなのだが、それまでに自分でできることは色々あるでしょ、ということを分からせてくれるし、その具体的方法も書かれている。(「モデルは3つ以上書け」とか。そしてその手間を惜しんでいけないことは品質管理の部分で説明されている。)
先日の異動ですぐにこういうのを使える業務ではなくなってしまったのだが、参考書としては非常に良い出来だと思う。