k-takahashi's blog

個人雑記用

SFマガジン2008年4月号

S-Fマガジン 2008年 04月号 [雑誌]

S-Fマガジン 2008年 04月号 [雑誌]

 「ベストSF2007上位作家競作」特集なのだが、ちょっと苦しい印象を持った。伊藤、円城の両氏はちょくちょく見かけるせいもあってか、あまり新鮮味がなかった。プリーストの読書リストは興味深いと言えば言えるか。(まあ、これはプリーストを読んでいない私のせいだろう)


 実は、インパクトがあったのは菅浩江の「流浪の民」。美容をコミュニケーションの問題として捉えるのは普通だけれど、古代と近未来を重ねている。古代の側はコミュニケーションによる内外の変化の話、近未来側は画期的な美容法の話。それをどう絡めるのかがポイントなんだろうけれど、それ以上に、コスメや肌の話が私にはほとんどSF。妻が化粧品を色々と使っているのが、私には模型作りをしているかのように見えるのだが、小説にするとSF化してしまうんですね。