ドイツゲームでしょう! -四大ゲーム賞受賞作 全66タイトル-
- 作者: 小野卓也
- 出版社/メーカー: グランペール
- 発売日: 2007/11
- メディア: おもちゃ&ホビー
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著者は、小野卓也氏。ページは http://www.tgiw.info/
ドイツ年間ゲーム大賞、ドイツ年間キッズゲーム大賞、ドイツゲームショウ、アラカルト・カードゲーム賞、の4つの賞の受賞作を年順に並べて紹介する一冊。研究書ではなくカタログ本です。巻末に、主要デザイナー6名が顔写真入りで紹介されています。
最新情報などについては、上記の小野さんのブログを見た方が良いでしょう。一番興味深かった記述は、「審査員の仕事」というコラムで、「毎年300〜600タイトルが発売され、そのうち少なくとも3分の1から半分は自費で買うという」「ドタキャンになっても残りの人で遊べるよう、マンションの一室を倉庫を兼ねたゲーム会場として借りている審査委員もいる」「推薦リストに入れても良いくらいの価値を認めたら、少なくとも10〜20回は遊ぶ」「これだけのハードな仕事は、審査委員の生活を少なからず変える」など、なんか凄いです。
ただ、それを支えるだけの市場規模があるのも事実で、カタンの300万セットは別格としても、ちょっと人気が出れば数万セットくらいは売れるらしい。だからこそ、「受賞作にはライセンス料を払ってロゴを貼る権利が与えられ、そのライセンス料収入で賞を運営する」なんて芸当ができるのだろう。
ところで、ゲームの難易度というか一般向けの度合いとかプレイ時間を表すのに、よく、「軽量級」「重量級」という言い方をするが、「ファミリー」「フリーク」とも言うんですね。90年代以降のドイツゲームを「カタン以前」「カタン〜カルカソンヌ」「カルカソンヌ以降」と3つに分けるのも、本書のように時系列順に受賞作を並べてくれると納得しやすいです。