k-takahashi's blog

個人雑記用

アメリカの宇宙開発政策が大方針転換

 松浦さんのブログ経由で。

少なくともこれから5年間は、1)探査に向けた基礎技術開発、2)太陽系各所への先行無人ミッションの実施、3)民間セクターを活用した有人宇宙システム開発への大規模助成といった、極めて筋肉質で堅実な計画を打ち出した

アメリカの宇宙開発政策が大方針転換、有人月探査中止よりも堅実な技術開発に注目せよ: 松浦晋也のL/D

できた余裕を突っ込む先は、基礎技術開発(特に宇宙輸送システム、ロケットエンジン)、宇宙科学、そして地球環境…というよりも太陽も含む地球近傍空間の環境変動観測。古くなったNASA施設の更新も行う。

アメリカの宇宙開発政策が大方針転換、有人月探査中止よりも堅実な技術開発に注目せよ: 松浦晋也のL/D

まとめ。この計画を次世代への投資と位置付けている。より affordableでsustainable(お値打ち価格で持続可能)、かつアメリカの次世代を喚起し、知識を富ませる――そんな未来のスペースフライトを作り上げる、と。
次世代のための道具を作るとハッキリ言い切っている。

アメリカの宇宙開発政策が大方針転換、有人月探査中止よりも堅実な技術開発に注目せよ: 松浦晋也のL/D

松浦さんほど手放しで賞賛するのには幾つか確認したいところがある(予算の根拠とか、リスク評価とか、人的リソースとか、組織とか)けれど、でもこういう議論や計画はよいものだと思う。個人的には、2004年プランよりは好み。


 本来、昨秋のいわゆる「仕分け」で行うべきだったのはこういうものだったんだと思う。それが結局あのていたらく。スーパーコン問題にしたってこういう位置づけをきちんとしていれば遙かに生産的な議論ができただろう。
 あのとき、学者や文部官僚のプレゼンを非難する人がいたが、やはり一番悪いのは政治家だよ。これだけの違いが出ているんだから。