k-takahashi's blog

個人雑記用

ゲームジャーナル 34号

 付録ゲームは姉川合戦。合わせて、デザイナーの柿崎唯氏が、プレイ指針、歴史解説、デザイナーズノート、など大量の文書を寄稿している。これが面白い。
 歴史背景の説明の部分では、史料の分析からゲームシステム化に至るプロセスが説明されている。例えば、横山城。史料からは規模はよく分からないが、柿崎氏は姉川合戦を「横山城の後詰め合戦」ととらえる立場に立つので、マップ上にきちんと置くことにした。さらに史料には横山城包囲の織田軍勢が投入されたとあるが、横山城に大兵力を置くとこれがおかしなことになってしまう。よって、籠城兵力はあまり大きくしなかった、とか。


 戦術問題解説の部分が力作で、「兵科が設定されていない理由」「ユニットの向きが無い理由」「なぜ従来のゲームでは魚鱗の陣が再現できないのか」「士気と討ち取り。それを処理するために討ち取り表ではなくユニットに名称を入れた理由」などなど。全文引用したくなるでき。


 もう一つの付録ゲームが西南戦争。簡単なルールで面白そうだけれど、ダイスがちょっと片寄ると、西郷軍が久留米にハイスタックを積んでしまい政府側が手詰まりになりそうな気がする。一度やってみた方がいいかな。