- 作者: 山田正紀
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
- 発売日: 2014/09/08
- メディア: Kindle版
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ここに、五つの論理記号を持つことでどうにか論理を操ることのできる存在と、二つの論理記号で用足りる存在とがいるとする。両者を橋渡しする基論理がありうるか? 答えは否だ。論理レベルがあまりにもかけ離れすぎている。
(No.597)
それによると、≪古代文字≫の関係代名詞は、なんと一三重以上に入り組んでいるらしかった。
(No.645)
このアイディアで理解しがたいものを描写するというあたりが、SFだよなあ。
理解出来ない言語に取り組むというと、テッド・チャンの『あなたの人生の物語』*1が思い起こされるけれど、こちらはもうちょっとアクション志向(時代背景的な描写のせいもあるかな。なんといっても1975年、40年前の作品だ)。
ラストは続編を意識したとも言えるけれど、ちょっと唐突感もある。ただ、デビュー作ならでこそ許される勢いの表れでもある。
*1: