『ネクロノミコン』の物語 新訳クトゥルー神話コレクション2 (星海社FICTIONS)
- 作者: H.P.ラヴクラフト,中央東口,森瀬繚
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2018/05/31
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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アブドゥル・アルハザードというのは英語読みなので、本シリーズではアラビア風の発音に多少近づけたアブドゥル・ハルハズレッドを採用している。(p.274)
に限らず、森瀬繚氏の拘りが注釈類に溢れていて楽しい。
筆者はここに断定する。「往古の民」の名で今日知られるローマ人ルキウス・カエリウス・ルフスの探索は「ダンウィッチの怪異」の原型であり、同時にまたプロローグにあたるのだ。(p.303)
とか言われると、同じ小説でも楽しみ方が増えてくる。こういうのは嬉しいね。
同じシリーズで重複収録するわけにはいかないというのは分かるけれど、「クトゥルーの呼び声はこの時期」とか非収録作品の執筆タイミングが入っていると嬉しかったかな。(『ピックマンのモデル』の後になるのかな?)