ゲームの企画書(2) 小説にも映画にも不可能な体験 (角川新書)
- 作者: 電ファミニコゲーマー編集部
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
- 発売日: 2019/04/10
- メディア: Kindle版
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ダビスタのところが面白い。シミュレーションゲーマー必読。
実況と解説の言葉こそが、スポーツ観戦を盛り上げていると看破(No.1323)
僕は、『ダビスタ』を作るときに「言葉集め」から始めたわけですよ。
そうして瞬発力やスタミナのような馬の強さを表す言葉を集約していったときに、この四つのパラメーターによる表現に集約された(No.1438)
いや、現実にどうかは分けて考えましょう。我々にとって大事なのは、実際にどうなっているかを突き詰めることではなくて、実際の姿にどう近づけていくかですよ。(No.1485)
これ、シミュレーションゲームになぞらえてみると、凄い話をしている。
記録でも報告でもなく実況解説を再現するようにゲームをデザインし、でもパラメータは絞り込む。実際のメカニズムではなく、実際の姿に近づけるのが大事だが、その実際の姿というのは「実況」。よくそんなものが成り立っている。
ただ、インタビューの後半には、原点は「ライフゲームだ」とあって、納得ではあった。
野球とサッカーの違いというのもあって、
野球の場合は、スポーツ新聞の試合結果だけで楽しいじゃないですか。
(中略)サッカーはそうじゃない。(No.1440)
なので、野球ゲーム(ベストプレープロ野球)はプレーをスキップしても楽しいが、サッカーゲームはそうではない、という主張になっている。
そこが本当にそうなのか、サッカーの数値化が不十分だからなのかは分からないけど。
(野球が特殊なのかもしれない。シーズンに100試合以上やるようなスポーツってそんなにないよなあ)