k-takahashi's blog

個人雑記用

軍事研究 2020年5月号

 

軍事研究 2020年 05 月号 [雑誌]

軍事研究 2020年 05 月号 [雑誌]

  • 発売日: 2020/04/10
  • メディア: 雑誌
 

 武漢発『コロナ・パンデミック』(黒井文太郎)は、今回の騒動の「デマ」の分析記事。情報分析の教材として扱っており、生物兵器説がどのように広がっていったかを解説していて、「専門的知識を持たない分野について、ノイズを排除」というのが大事という説明になっている。
あと、中国は通常「メディア・ミラージュ」(SNSと特殊メディアの組み合わせによる拡散)を使うのに、今回については外務省の副報道局長が「アメリカから持ち込まれた」説を広めようとしているのは珍しい事例なのだそうだ。

 

独り善がりの『金正恩核戦略』(小泉悠)は、北朝鮮核戦略が概ね成功しつつあるという解説。体制維持(現状維持)を達成しただけでなく、現状変更(朝鮮半島のバランスを北朝鮮優位に変える)も既成事実化に向けて進んでいるという分析。

 

これが日本と諸外国の防衛協力だ(福好昌治)は、米国以外の国との防衛協力についての解説。オーストラリア、インド、フィリピン、ベトナムシンガポール、マレーシア、タイ、イギリス、フランス。どんな演習や協定が結ばれているか。残念ながら韓国は入ってない。

 

中国の収容所『ウイグル』を歩く(西牟田靖)は、ウィグル訪問レポート。住民や子供が警戒モードに入っている様子など。

宇宙戦略の拠点「ロケット発射場」(鳥嶋真也)は、新連載の「最新世界の宇宙基地」の第一回。単純に「赤道に近ければよい」というものではない様々な事情の解説。実は、自転によるアシストは小さく、軌道傾斜角の影響の方が大きい。そうした制約はロケットの性能で補うということで、それ以外の要因で場所が決まるそうだ。(インフラの影響は大きい)