k-takahashi's blog

個人雑記用

ニュートン 2021年4月号

 

Newton 2021年4月号

Newton 2021年4月号

 

 特集は「老い」。

まず様々な老化(衰え)。老化の個人差と抑制、老化に向きあう心、最後は老化の治療。この辺、テクノロジーで支えられる部分も多い。
老いに対応する心の部分で、主観年齢の低さと死亡リスクの小ささが関連しているとか、開きが大きいのが70代だとかは面白い。サーチュイン(カロリー制限)とかレスベラトロールポリフェノール)とかエピゲノム編集(細胞若返り)とかは、面白いけれどまだまだ研究中。サーチュインなんか随分長いこと言われているような気もするが。

 

光合成をやめた植物」の写真が載っている。菌従属栄養植物に分類され、12科90属530種が確認されているが、見つけにくいものが多く、実際にはもっと沢山いるようだ。通常は双利共生している植物と菌類だが、なんらかの方法(分かっていない)で菌類から一方的に栄養を奪い取っている。いずれも葉緑素を持たないので色が奇妙なモノが多い。

 

「捨てられない」という心の病という記事もある。「ためこみ症」と分離されているもので、以前は強迫症の一種とされていたが、ポジティブな感情を感じている点で強迫症とは異なる。一方、他の精神疾患の二次的症状として「ためこみ行動」を起こすこともある。なかなか厄介。
なお、コレクターとためこみ症の違いは、コレクターは整理分類ができるがためこみ症ではできないのだそうだ。

 

短信で面白かったのが「双子はおもったほどいっしょじゃない」。遺伝か環境か、という分析によく一卵性の双子が使われる。遺伝子が同じだからということだが、詳しく調べたら意外と遺伝情報の違いは大きいのだそうだ。もちろん、他人や普通の兄弟姉妹よりは似ているのだが、分析のときは注意が必要だとか。

もう一つ、立命館大学古気候学研究センターの成果で、地層年代測定の新技術。炭素年代測定法がよく知られているが、これは植物の葉を使っていた。ところが葉の化石はみつかるとは限らないという問題があった。そこでほぼどこでも見つかる花粉を使う方法を実用化したというもの。花粉化石を集める方法と、微量の花粉から測定する方法の組み合わせ。