k-takahashi's blog

個人雑記用

 (読んだふりしたけど)ぶっちゃけよく分からん、あの名作小説を面白く読む方法

 

「小説の書き方」の本は本屋にたくさん売られていますが、「小説の読み方」の本はなかなか本屋で見かけることはありません。不思議だと思いませんか?ものを書く人よりも読む人のほうが、ずっと多いはずなのに(No.27)

ということで、「小説の読み方」を解説する本。

もはや本文読んでくださった方にはバレバレだと思うのですが、本書はみんなに小説を面白く読むコツを伝授する、という名目で、私が「小説って面白いんだよ! ほらー!!」と好きな小説について語りたいだけ語る本でありました。(No.2596)

という位置づけでもあり、作者が「この本」を「こう読んだ」ということを語るエッセイでもある。

 

読み方のコツと称するものの内容は、「そりゃそうだよね」というものが大半で、特に奇をてらったようなものは少ない。ただ、綺麗に整理・文書化されているので、ノウハウ本として読むなら、むしろ理系的な人の方に向いているかもしれない(上述の通り、エッセイとしての面も併せ持っている)。
実は読んでないでしょ?とか読んだけどピンとこなかったでしょ?とかいうタイトルが並んでいて、「著者はこう読んだよ。そういう読み方ができるよ」と説明している。合わせて小説の技法とかにも触れている。

 

ただ、「三体」とか「ドグラ・マグラ」とかも出てくるけれど、ジャンル小説の読み方には触れていない。というかわざと外している感がある。読者に「この本面白いよ!」と薦めるのだから、それはそれで正しい。