k-takahashi's blog

個人雑記用

軍事研究 2018年6月号

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陸上自衛隊、創隊以来最大の組織改編(竹田純一)

現在進行形の陸自の組織改革。『陸上総隊』『水陸機動団』『即応機動連隊』『教育訓練研究体制』の4項目についての解説記事。
どう変わるかの解説記事だが、輸送力とか配置とか未解決な部分も多い

わが国の防衛に役に立たないF-35B(林富士夫)、初配備!航空自衛隊『F-35A』(青木謙知)

F-35の記事が2つ。機体自体はもちろん優秀だが、F-35ならなんでもOKということではない。
F-35Aの方は要撃力の不足や国産兵器の搭載に課題があり、F-35Bの方は日本が想定する任務に合わない部分が多い。
F-2後継問題については、兵器の性能以上に体制のことが課題になってくる。

これは第二次「冷戦」なのか?(福好昌治)、シリア虐殺、イギリスで暗殺未遂事件(黒井文太郎)、『カリブル巡航ミサイル』小艇が戦略兵器に!(軍事情報研究会)、核ミサイル原潜とステルス戦略爆撃機(小泉悠)

ロシア関係の記事が4本。
福好氏の記事は米軍の東欧・北欧対応のまとめ。一時期に比べて警戒が高まっていることが事例から分かるが、冷戦時のような状態が復活したわけではないという分析
黒井氏の記事は、ロシアによる世論誘導やフェイクニュースの動きの解説。まあ、のっかる文化人様も悪いとは思う。
カリブルはロシアの巡航ミサイルが実用化され、小型艦に搭載されたことの戦略的意義の説明。記事では米国東海岸を目標にした図が載っているが、もちろん、欧州や日本ならもっと深刻な図が書けるだろう。
小泉氏の記事は、定期的に掲載されているロシア軍体制の分析記事。兵器更新が急テンポで進んでいる。

100年現役!爆撃機『B-52』(浜田一穂)、マスト大改修『ANZACフリゲート』(井上孝司)

改修というかアップデートという観点で記事が2つ。
B-52の方は、長期に渡って使い続けるめどがたったのでエンジンを変える話が本決まりになった、ということも書かれている。(エンジンはまだ決まっていないらしい)。エンジンを変える理由はもちろん燃費や出力もあるが、民間空港で使うから環境対策も必要になるというのは米国っぽい話。
B-52についての予言「B-52に最後に搭乗するパイロットは、まだ生まれてもいない」というのがあるそうで、どうもこれが当たりそうだとか。凄い話だが、アップデートがうまくいくというのはそういうこと。