- 作者: 西村一,藤崎慎吾,松浦晋也
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2006/07
- メディア: 単行本
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よく、恐竜学は変化が激しく数年前の学説が通用しないことがあるとは聞くが、地球物理も似たようなところがあるようだ。(もっとも、これはどんな科学・技術でも同じことではある。ただ、長いタイムスパンで考えることが多い恐竜や地球物理だと、その対比としての面白さがあるのは事実かもしれない。)
まず、今地球物理がどんなことをしているのかの一端を分かり易く説明している。「日本を沈没させるには」という視点があるので、一部はしょっているのだとは思うが分かりやすさには貢献していると思う。また、地球シミュレータや海底掘削船「ちきゅう」がどんな役割を負っており、何をしてきて、何をしようとしているのか、なども分かり易く説明してくれている。メガリスが崩壊する、というあたりはイメージとしても面白い。
藤崎氏の記事で一つ面白いことをやっていた。地球が生まれてからいままでを1日や1年になぞらえるというのはよくやる話。ところで、藤崎氏は現在44歳(のはず)。そこで、地球の一生の1億年を自分の1年と重ね合わせれば、自分の一生と地球の一生をほぼ同列に語ることが出来る、という試みをしている。
45歳前後の人ならどんぴしゃだし、大卒時期の人なら2億年を1年にするとほぼ合うと思う。これは、当てはまる人には面白いと思う。私もあと数年したらやってみようか。