- 作者: 早川書房編集部
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2007/08/25
- メディア: 単行本
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最初の「ハックスリイ/オーウェル」巻はなんと3万部近く出たそうで、まずそれにびっくり。
1970年頃だから、アポロ11号とか万博とかそういう頃。いわゆるニュー・ウェーブ直前だったこともあるのか、なんとなく路線的にはそっち系が多いのが時代を感じさせる。そんな中で、「スペオペってやっぱり凄いものだ」と書いている福島正実のエッセイは、出版側での苦労がにじみ出ていて面白い。
一方で、変わっていないのがSFファン気質というもの、そして具体的な予想はほとんど当たらないものだな、とも。
あとは英語圏以外のSFについては、情報収集の苦労話がたくさん。ソ連SFに至ってはギャグにしか見えない。計画経済だから本もまず予定が発表されてそれから出る。で予想通りこの予定は守られないし、おまけに計画に乗っていなかった本まであるとのこと。ううむ。
石原藤夫先生がチャペックの号に寄せた文章でロボットについて語っているのだが、その中に北米の送電システムが含まれているのに驚いた。1970年ですよ。さすが石原先生。