k-takahashi's blog

個人雑記用

ニュートン 2007年10月号

Newton (ニュートン) 2007年 10月号 [雑誌]

Newton (ニュートン) 2007年 10月号 [雑誌]

 特集は「M9」大地震。M7以上が大地震、M8以上が巨大地震、M9以上が超巨大地震と呼ばれるのだが、そのメカニズムの解説。震源域の幅×震源域の長さ×滑り量、で表される地震のエネルギー量が図示されているのだが、1960年のチリ地震の凄さが分かる。
 こういった大地震は、プレート境界に限られる。日本では、東海、東南海、南海がよく知られているが、実は北海道沿岸にも大地震の痕跡があり(記録が無くて知られていなかったが、湿原の堆積物を調べたところ津波の痕跡が発見された。その痕跡からの推定)、さらには南西諸島付近にも震源がある可能性が指摘されている。もし南西諸島に震源域があり、これが東海・東南海・南海と連動するとスマトラ地震級の超巨大地震が起きる可能性もあるのだそうだ。


 8月号の「地球温暖化」記事について寄せられた質問へのQAも掲載されている。基本的には内容の再確認。
あと、別記事だが、natureの2007年6月7日号に掲載された「巨大ハリケーン増加の真相」が短信として紹介されている。スウェーデン地質学研究所のニーベリ博士等によるもので、海底堆積物や珊瑚の状態から過去270年分のハリケーンを調べたところ、巨大ハリケーンの発生数が1970年代〜80年代には異常なほど少なかったということが分かった。つまり最近巨大ハリケーンが増えていて云々という事象については、温暖化と関連付けるのは慎重にする必要があるということらしい。研究というのはつくづく大変だ。(温暖化傾向や人間の活動の影響とかとは別のレベルの話。あくまでもハリケーンの数について。)