- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2007/12/25
- メディア: 雑誌
- クリック: 11回
- この商品を含むブログ (8件) を見る
全集の話が2つ。一つは「日本SF全集・総解説」合わせの座談会。鏡明、牧眞司、日下三蔵の3名の鼎談で、全集を編むことの楽しさと難しさを語り合っている。面白かったのが牧氏の「あえて言うと、このほんがあるともうリアルな全集はいらないな。」「第三期までの全集は世の中ではよとんど必要とされてないと思う。」という台詞。ただ、「図書館にある」ことには意義があるとのことだった。これって、ウェブ時代的にはどうとらえるべきなんだろうか? まあ、絶版本のほとんどは、電子的にも入手できないんだけど。
「80年代後半から90年代になると、SFプロパー作家の世間での知名度が低いんですよ」(日下)というのは、ううむ。
この記事を知ってか知らずか、大森望氏も全集ネタ。ハヤカワの全集以降の作家で「新・世界SF全集」と作ったらという話で、ざっととは言えリストを作ってしまっているところがさすが。全30巻(プラス5巻)で、基本的に一冊二人。一人なのは、ル・グィン、C・スミス、ティプトリー、シモンズ、イーガンというところか、なるほど。 ちなみに、カット絵の方では「一発屋全集が面白そう」とか書かれているが、そうかも。これなら出せるのではないだろうか? >大森先生
小説は、雪風がなんかどこへ飛んでいくのやら。「意識というのは、<言葉>そのものでしょう」 「人語を操ることを覚えたジャムが、われわれの言語感覚にある種のジャミングをしかけてくるというのは、十分に考えられる」 で、最後は雪風が格好良くフェアリーの空を舞う。 数ヶ月おきに発表される短編ごとに語り手が変わるので、こちらの頭は相当混乱気味。単行本にまとまった時点で読み直さないといけないな。