昨日の http://d.hatena.ne.jp/k-takahashi/20081028/1225205106 あまり時間がなかったため、投げっぱなしになってしまったので、少々補足など。
「放浪の騎士エルツリグナーの冒険」(旧TACTICS誌3号、架空システム、1982年)
ゲームマスターと、騎士エルツリグナー、大魔術師の娘ナーザヴァイスの2キャラによるリプレイ。わずか1ページだが、会話で全てが進んでいる。プレイヤー発言とキャラクター発言が未分離だったり、GMの発言が身も蓋も無かったりする。
当時は、コンピュータアドベンチャーゲームもコンピュータRPGもほとんど知られていなかった時代なので、「こんなゲームがあるのか」という印象でした。ゲームブック「火吹き山の魔法使い」(日本語版)が出たのが1984年なので、それより前なのです。なお、トラベラーの日本語版発売決定が報じられるのは、もう少し後のことになります。
「七つの祭壇」(新シミュレイター誌1号、旧ローズ、1985年)
アニメ・マンガのキャラを堂々とパクってNPCとして登場させていたのには少々驚いた記憶があります。そうかと思うと、中身は旧ローズを普通に使ったダンジョンハックシナリオで、途中でPCがあっさり死んでいたりもする。
読んでいて本当に楽しそうにプレイしているというのが伝わってきたリプレイです。上述のエルツリグナーは、概要だけおぼえて置いて人に説明することができたのですが、こちらは本文を読んで貰わないと楽しさが伝わらないリプレイでした。当時のトラベラーの付属シナリオや雑誌掲載シナリオ、旧ローズの付属シナリオなどとは全然雰囲気が違っていて、「こういうのもありか」と思いました。
「ビヨンド・ローズ・トゥ・ロードでわかる実践RPG入門」(BNN出版、Bローズ、1991年)
前年の1990年にBローズが発売されています。私も買って読んでみたのですが、「これは手に負えない」という第一印象でした。全体に流れる雰囲気は素晴らしいものの、そこでどういう冒険をすればいいのかさっぱりピンと来なかったのです。実は、同じ印象を持った人は意外に多かったことを後で知りました。
そんなときに出たのが本書。いわゆる「きくたけリプレイ」で、「なんだ、こういうので良いんだ」とふと肩の力が抜けました。その後は普通にBローズを遊べるようになりました。感謝、感謝。
「君はモスタリを見たか」(RPG Magazine、RQ、1991年)
ルーンクエストも詳細な世界設定が売りで、面白そうだとは思っていたものの、資料が読み切れないということで敬遠していたゲームでした。そんな時に読んだのがこのリプレイ。ロボットドワーフとランカーマイ信徒の行動を読んでいて、こういうのなら遊べるなあ、と。
こうしてみると、何となく敬遠していたものをプレイするきっかけになるのがリプレイ記事だった、というパターンですね。つきあい方に慣れてくるとそういうのが無くても遊べてしまいますが、やはり最初の障壁を越えさせるのが大事ということになるのでしょう。今は、コンピュータゲームもありますから、そこまで苦労しなくても良いのかもしれませんが、やはり、初心者の目に付くところには、そういうリプレイがあってほしいものです。