個人としては、TRPGの表紙絵はもはや「気にしない」ことにしているので、正直なところどうでもいいのですが、時流に乗って幾つか。
TRPGのルルブの表紙が萌え絵であることを問題視する議論が活発になされていますが、同じ事について話し合っているようで、実は立場を共有してないと思われたので立場を3つに整理しました。
ルルブの表紙問題についての三つの立場 - ブレーキをかけながらアクセルを踏み込む
で、きちんとまとまっているので、問題自体の参照はそちらをどうぞう。
個人的には、購入者としてはあまり歓迎していない。私のような年寄りは、HJ版トラベラーのボックスアートとか憶えていますし、現在だって、D&Dのイラストのように、好みを別として質が高いのが分かる例もある。一方で、アリアンロッドの表紙を加藤直之や小林源文が描いたら逆効果だろうというのも分かります。(天野喜孝だったらどうかなあ。金銭的に不可能だろうけど)
紹介者としては、ゲーム内容やターゲット顧客の嗜好などとマッチしているなら、ロリだろうが萌えだろうが使えば良いのだという意見を肯定した上で、http://d.hatena.ne.jp/k-takahashi/20090119/1232375566 でも書いたように、少しは外の目というのも気にした方がいいと思うこともある。
で、マーケティング。
ファンタジー小説ですが、ちょっとこれを。
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月の影 影の海〈上〉 十二国記 (講談社X文庫―ホワイトハート)
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ジュニア向けレーベルの文庫から一般向けレーベルの文庫へと展開されたこと
十二国記 - Wikipedia
本編が数作刊行され、ホワイトハートでの人気シリーズとなってから様々な形で書評に取り上げられたが、その中に、「本シリーズは一般の成人が読むのに十分ふさわしい内容を持っているが、それがライトノベルの文庫から出されていることだけを理由として読まずに避けられているとしたらもったいない。」といった趣旨のものがあり、当時多くの作家・評論家らによって同趣旨の書評が書かれたことから、同じ出版社の一般向けレーベルの文庫から刊行されることになり、これによって一般向けの知名度が大きく上昇することになった。[1]
いわゆる「萌え絵」に比べるとホワイトハート版の表紙もそれほど変には見えませんが、これでもダメな人はダメらしいです。(たしか、中の挿絵なんかも一般向け版ではごっそり削ってあるはず。) やはりその手の表紙絵は市場を狭める傾向があるのだと思う。
ただ、「そういう表紙絵」が正しい場合もあって、私自身の経験で言えば「星界の紋章」。「『スパイス』の森岡浩之の新作が話題になっている」と聞いて書店に行って、あの表紙絵を見て回れ右をしてそのときは買いませんでした。
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