冒頭の河嶋陶一郎と加藤ヒロノリの対談記事から二カ所引用。
加藤:正解があっても、不正解で遊ぶ楽しみがあるじゃないですか。
河嶋:大人ですね(笑)
加藤:全員戦士パーティーとかを、ついついやってしまうんですよね。
河嶋:不正解の面白さっていうのは1人用ゲームの醍醐味ですよね。
逆に言うと、対人ゲームで「不正解の遊び方」はダメだということにもなる。
すぐに2冊目が出たところから見て売れてるとは思っていたが、業界視点でもそうなのか。
そのシノビガミのサポート記事は「ハンドアウトの活用法」。シノビガミにおけるハンドアウトの役目を「使命や、本当の使命をプレイヤーに伝えること」とした上でこんな記述が、
【使命】に関する部分に関しては、簡潔かつ具体的な文章を心がけよう。ゲーム的に表現できるのであれば、味気なくても、ゲームのルール的に書いた方がいいかもしれない。シナリオを作成した当人であるGMから見たら自明のことでも、限定的な情報しかもっていないプレイヤーは、背景設定やフレーバーに目くらましされて、【本当の使命】をかんちがいしたりすることも多いのだ。
これは、背景設定やフレーバー部分に凝るなといっているのではない。それも大事な部分だ。ただ、それらの修飾に凝ることで、【使命】がわかりにくくなるのであれば本末転倒だ。(p.74)
クトゥルフの連載は、JGCで使用したシナリオの紹介。タイトルは「将門の首」。プレイした結果のレポートなども入れてくれれば、もっと良かった。
ブルーローズの新版は、ガンドッグベースになるようだ。システムはガンドッグに、背景は元ゾディアックメンバーを敵対組織に異動させることで、分かりやすくするのだろうか。著者は「朱鷺田、西上」となっているけど、分担はどうなるんだろう。旧版のブルーローズは正直ごちゃごちゃして遊びにくかったからなあ。(テーマは私好みだったので、一回試したけれど、それっきり。)
ボードゲームリプレイコーナーは「スノーテイルズ」。名作「アベ・カエサル」の見事なバージョンアップになっているシステムが見事。犬ぞりゲームなのだが、2匹の犬の推進力を個別に設定することで、ドリフトを発生させ、そのドリフトを方向転換という形で運転技術に組み込んでいる。うまいなあ。