- 作者: 上田早夕里
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2009/01/08
- メディア: 文庫
- 購入: 11人 クリック: 56回
- この商品を含むブログ (77件) を見る
この表題作は確かに面白い。最後の一捻りがあるおかげで叙情的な作品ではなく、バイオSFとなっているところが、星雲賞候補らしい。
他の作品も、ちょっと人間を突き放したような見方をベースにしたホラーが多い。先日読んだ「あなたのための物語」にもそういう面があったな。
本短編集用書き下ろしが「小鳥の墓」。掌の中で雀が息絶える経験と現在の行動との対比の部分とか面白かったし、管理社会での異分子の扱いの部分も面白いんだけれど、ところどころ唐突な印象があった。別の作品と絡む部分があるということだから、その辺りなのかな。