k-takahashi's blog

個人雑記用

ビデオ判定

ワールドカップ南アフリカ大会の27日の試合で、審判の判定への疑問が相次いだことについて、FIFA=国際サッカー連盟ブラッター会長は、今後、ビデオ判定などの導入を検討することを明らかにしました。

http://www.nhk.or.jp/news/html/20100629/k10015437741000.html

なんか、サッカーってしょっちゅうこういう問題が出ているような気がするけどね。

 ところで、実行するとしたらどのくらいの精度が必要なのだろうか?


 まずサッカーボールの速度。

最高速度というのは人間が蹴った時のことですかね。前回のワールドカップの時にある解説者がブラジルのロベルトカルロスのフリーキックの速度が150キロぐらいだと言っていたことがありますよ。

サッカーボールの最高速度はどれくらいなのでしょうか?教えて下… - 人力検索はてな

簡単のため、秒速50メートル(時速180km)としよう。


 サッカーボールの規格は、外周が68〜70センチだから、約直径23センチ。ボール半分の精度は欲しいとして、10センチ刻みとしよう。


 秒速50メートルで移動するボールの位置を10センチ単位で記録するには、500分の1秒で撮れるビデオカメラが必要となる。仮に時速100km程度だとしても300分の1秒である。
もちろん、実際にはそこまでシビアではないし、オフサイド判定くらいならもっと楽だろうが、これを一試合中ずっとボールをきちんととらえ続けるなんて作業をきちんとこなせるのは、先進国だけじゃないだろうか。(プロスポーツだとNFLはビデオ判定を多用する。明らかな誤審の場合は、テレビ局が撮った映像がスタジアムで流されるのですぐに気がつくし、審判の判定に抗議する方法も明確化されているので、たいていは正しい判定に修正される。でも、それは専門家集団がきちんといるからできるのだし、決定的な部分が撮れていなかったりすることももちろんある。)


 もちろん、実際にはそれ以前のルール・システム作りの方が問題なんだろうけど。


 ちなみに、似たような話は水泳にもある。
世界レベルの泳者だと毎秒2m程度で泳ぐ。これを100分の1秒単位で競うから2cm刻みということになる。逆に言えば、競泳プールの各コースは最大で2cm未満の誤差しか許されないということになる。つまり、50m±1cm。水の力がかかるプールをこの精度で作り、それを維持できないと国際レベルの競泳大会は開けないわけだ。