k-takahashi's blog

個人雑記用

るるいえはいすくーる 〜学園を舞台にしたホラーTRPGキャンペーンで注意すべきこと

 前作の「るるいえあんてぃーく」では、古物商を舞台にしたクトゥルフのキャンペーンを題材にしたリプレイだったが、今回は高校を舞台にしたもの。4人パーティの2人を女子高生にしている。

KP:では、キャンペーン全体の感想としてはなにかあるかな?
辰巳:やはり、学園もので死人が出るのは良くないと思うんだ。
KP:いきなり、そこをついてきますか
辰巳:なんというか、生徒達が死ぬような危険があると思うと、おちおち学園生活なんか楽しんでいられないよ。
さやか:私たちが学園にやってきたせいで、不幸な事件が起きているという感じがしますものね
KP:それは名探偵コナンがいるところには殺人事件が起きるのと同じ事で、世界のお約束としてあきらめてもらうしか……
睦:探索者のいるところには、神話的事件が発生する(笑)。
辰巳:理屈では分かるのだが、感情としては生徒達に申し訳ないことをしたという気持ちになってしまうよ。(p.246)

というところが、単発シナリオならいざしらずキャンペーンをやる場合の課題ということなのだろう。全プレイヤーとマスターの意識合わせをしておかないといけない。
後期クイーン問題に関連するところとかは、さすがにどうにもならないだろうけど。)

睦:B級ホラーってわかっていたら、そのへんはどうでもいいんですよ。どうせまじめに考えても無駄って開き直れるから
KP:事件の因果関係の調査に時間をかけるぐらいなら、もっとどぎついイベントをバンバン発生させたいからね。
睦:そんなキーパーの意図がつかめないと、ノリ重視なのか調査重視なのか、どっちちかずのままでプレイすることになってしまうわけで……
(p.168)

個々のシナリオでも、PCがどのタイミングでどの程度事件に首を突っ込むかが難しかったというところが議論されている。回答が示されているわけではないけれど、そういう課題があると意識しておくのは、事故を防ぐためにも大事だと思う。

後学のために

 以下、幾つか後で自分のために参考になりそうな部分を引用。

あまり過度に演出すると、TRPGというよりただの怪談話になってしまう
(中略)
こうやってシナリオのテーマとなる小道具をひとつ決めておくと、プレイヤーにとっても印象深いものになってくれるものだ。(p.10)

(恐ろしさになれる、のルールについて)
同じクリーチャーに何度も遭遇するタイプのシナリオで、正気度ロールの価値というか質を下げないためには大切なルールかと思います。
(中略)
クリーチャーが探索者を執拗に追いかけてくるようなシナリオを遊んでみたいキーパーさんは、『クトゥルフ神話TRPG』の88ページにこのルールは載っていますので参照してみてください。(p.135)

ショゴスのような強力なクリーチャーに対抗手段を持たない探索者にとって、一番懸命な行動は逃げ出すことですが、あまりそればかりでは消極的すぎてつまらないですよね。
かといって、強力な近代兵器を使ってクリーチャーを殲滅するというのも、ちょっとやり過ぎ泣きがします。
そんなとき、そのシナリオでしか役に立たないようなキーアイテムを登場させるのも、一つのテクニックかと思います。(p.151)

ショゴスだと、大体マッドサイエンティストがいじくっているので結構使えますね。うっかりエルダーサインとか出すと、印籠の如く万能アイテムになりかねないので、消費型アイテムがお薦め。

隠されたモノを探すのは<目星>ロールですが、さて<隠れる>に成功している探索者も<目星>で探せるものでしょうか。
(中略)
私たちのハウスルールでは、「探索者が技能ロールに成功すれば、たいていのことはなんとかなる」という、なんでも探索者が有利という原則を元にして処理しています。(p.221)

うちも同じだなあ。迷ったときは探索者有利に裁定、というのはクトゥルフマスタリングの基本。(とはいえ、悪性マンチキンは駄目ですけど)


他に、前作でもそうでしたが、一時的狂気に陥ったときの振る舞いが、「ああ、こういう感じでやればいいのね」という風に参考になります。

キャラ紹介

ところで、キャラ紹介のページで

なにかあるたびに「むーむー」とうなっている、おっとりした文系少女を目指すつもりです。(p.13)

とあるのに、リプレイ中にはぜんぜんむーむー言っていなかったのが残念です。>内山先生