季刊 ウォーゲーム日本史 第10号 『源平合戦 -寿永の乱-』(ゲーム付)
- 出版社/メーカー: 国際通信社
- 発売日: 2011/06/20
- メディア: 大型本
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最初は壇ノ浦会戦を作るつもりだったそうですが、
歴史に伝わる記憶をたどってみると、源氏軍の天才的な指揮官、源義経の前に燦々たる結果で一ノ谷、屋島、そして壇ノ浦まで追い込まれ一方的に負けてしまうイメージが強い平氏軍。しかし果たして、本当に平氏軍はそんなに弱かったのか? という疑問を編集部側は提起してきたのです。
そういうことならば源平の戦いの最後の場面を切り取るよりは、平氏軍にとって源氏軍に対抗しうる戦力を保有していたときからプレイできるゲームにするべきです。(p.10 デザイナーズノートより)
というように方針が変わったそうです。その上で、戦略レベルの齟齬(頼朝の意図と、義経の理解のズレの問題など)はオプショナルルールとしたそうです。なかなか面白い工夫。
ただ、チュートリアルのページに誤植が多いのは残念。いきなり「平氏軍は白地、平氏軍は赤地」とか書いてあって目が点になった。戦闘の例の所もダイスを振る数が間違っている。
慣れない人が最初に読む所なんだから、誤植はできるだけ避けて欲しい(まず誤植を疑う人というのはやはり少数派)し、選べる作戦がどんなものかも丁寧な解説もつけて欲しかった。