季刊 ウォーゲーム日本史 第16号 『会津戊辰戦争』(ゲーム付) ([バラエティ])
- 出版社/メーカー: 国際通信社
- 発売日: 2012/12/20
- メディア: 大型本
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基本システムは、デザイナーのじんぼ氏が過去に発表した『長篠・設楽原合戦』『源平合戦 寿永の乱』のシステムに準拠し、障害が無い限りどこまでも移動可能というようになっている。
あとはイベントカードで、「米沢藩の来援」をあるかどうか分からないイベントとし(これをやりたかった、とデザイナーズノートには書かれている)、幾つかの歴史エピソードを表現している。
歴史記事は大山格氏が担当。軍事と政治がごちゃごちゃになりがちな戊辰戦争をできるだけ軍事面から分析し、それだけで扱えない部分を政治や思想で補う、という方針の記事になっている。
一方、宮永忠将氏のコラムは当時使われた洋式銃の紹介、ゲベール銃(前装式滑腔銃)、ミニエー銃(前装式施条銃)、エンフィールド銃(前装式施条銃、南北戦争のお古)、スナイドル銃(後装式施条銃)、スペンサー銃(七連発後装式施条銃)、とどんどん入ってきている。そして、
この後装式施条銃が1868年春頃から本格的に日本に入ってくる。そして、このタイミングが奥羽越列藩同盟軍(東軍)の運命を決めた。まさに江戸城が無血開城し、東軍の武器輸入港である横浜が官軍の支配下に入った時期に大量に届いたからだ。ただでさえ洋式化が遅れていた東軍諸藩は、まとまった数の後装銃を入手する手段を失ったのである。(p.23)
ということで、この辺で差が大きく開き、会津戦では圧倒的差となったということのようだ。
ただこのスペンサー銃非常に高かったようで、ミニエー銃の10倍したとか。やはり金は大事。