k-takahashi's blog

個人雑記用

ウナギの幼生は何を食べているのか

JAMSTECのプレスリリースがあった。

独立行政法人海洋研究開発機構(理事長 平 朝彦、以下「JAMSTEC」という。)の海洋・極限環境生物圏領域大河内直彦プログラムディレクターと、東京大学大気海洋研究所の塚本勝巳教授、マイク・ミラー研究員は共同で、これまで知られていなかった天然環境中におけるウナギの幼生「レプトセファルス」(※1 以下、「ウナギレプトセファルス」という。)の食性について、JAMSTECが2009年に開発したアミノ酸の窒素同位体比を用いた手法(※2)を応用し、正確な栄養段階(※3)を推定しました。
長い間謎であったウナギレプトセファルスの食性については、これまで体表栄養吸収説、マリンスノー説、オタマボヤのハウス説、ゼラチン質動物プランクトン説という4つの学説(※4)に分かれていましたが、本研究の結果は、ウナギレプトセファルスの栄養段階はかなり低いことを明確に示し(平均2.4)、マリンスノー説を支持しました。本成果は、長年議論されてきた自然環境下での孵化後のウナギレプトセファルスの食性論争に決着をつけるとともに、今後のウナギの完全養殖に向けた取り組みに重要な情報を提供するものです。

プレスリリース<JAMSTECについて<海洋研究開発機構

アミノ酸中の窒素同位体の比率を調べることで、食物連鎖の何番目にいるかが推定できる。つまり何を食べているのかが分かるということで、マリンスノーを食べていることが分かったという話。
そして、何を食べているか分かると、養殖の研究も進む、ということになる。


そんな方法があるのかと思ったが、読んでみたらその方法が使えること自体の検証も重要な研究だったらしい。


上記記事中に出てくる塚本勝巳教授のもとで研究に携わっている青山潤氏の本*1以前読んだことがあるが、鰻の研究というのは大変だね。

*1:

アフリカにょろり旅 (講談社文庫)

アフリカにょろり旅 (講談社文庫)