k-takahashi's blog

個人雑記用

アンビエント

人工知能学会誌の3月号を眺めていたら、特集が「アンビエント情報基盤」。そこには、

環境がユーザを見守り、環境のほうからユーザに働きかけて「いまだから、ここだから、あなただから」と適時適切な情報サービスをさりげなくかつ自動的に提供するのが、アンビエント情報社会の考え方である。(p.184)

とある。あるのだが、論文を斜め読みしても、結局「ユビキタスと何が違うのか?」が腑に落ちず。まあ、それはいいとして、面白かったのが「女子大生が夢見たウェアラブルアンビエントな日常」(才脇直樹)。


ウェアラブルな装置を作ったら、「こんな服は例え実験でも着たくない」と酷評され、彼女らの要望に応えてデザインし直したという、というエピソードが紹介されていた。
そこに掲載されていたのが次の2枚の写真。(pp.246-247)
 


そして、私がすぐに連想したのが「アッセンブルインサート」*1のこのコマ。


あとは、栗原一貴氏、塚田浩二氏による解説記事「イグノーベル賞受賞研究 SpeechJammer」が興味深かった。
言論の自由が終わった」というブロガーの記事がきっかけで注目を集めたのだが、それに対して「悪用される懸念に対する考え」という回答テンプレートを用意したそうだ。
また、各種学会でリジェクトされまくった研究が、ネット経由であっというまに広まり、受賞に至ったということから、「発表とは」という考察もしている。(手段を選べる時代になったということであり、それゆえ分かりやすさや議論を呼ぶことが大事になった、と。)
合わせて学会のあり方も「権威付け」や「専門家の交流の場」が重要になるだろう、とも。
ただ、先日スラッシュドットには、

新たな出版物を立ち上げるのが容易となった今日、「偽学術誌」なるものが雨後の筍のように出現しているという。これらの偽学術誌は掲載にあたり数十万円、またカンファレンスに参加するのに更に数十万円積む必要がある場合もあるそうだ。厄介なことにこの偽学術誌は著名な学術誌に名前をよく似せていることが多い。

急増する「偽学術誌」 | スラド

という記事もあった。まともな「学会誌」は、こういうのとも戦わなくてはいけなくなっているのだろう。