k-takahashi's blog

個人雑記用

ニュートン 2017年5月号

Newton(ニュートン) 2017年 05 月号 [雑誌]

Newton(ニュートン) 2017年 05 月号 [雑誌]

編集後記に前社長逮捕と民事再生手続きの件についてお詫びが書かれていた。発行継続の方針も書かれているし、今月号ちゃんと出たし、しばらくは静観で大丈夫かな。


今月号から構成が少し変わって、特集が連載形式に。
今回は、物理(相対論)、地学(浸食)、生物(呼吸)、化学(石油製品)の4つ。
相対論は普通の入門記事。
浸食はグランドキャニオンとカルスト地形。
呼吸は肺による交換の話題。鼻から空気を吸うと、入り口付近ですぐに34度、湿度100%になるというのは知らなかった。鼻づまりで口から息をすると今度は喉がやられるのはそういうわけか。
石油製品は、ビニル、合成ゴム、合成繊維などがナフサから作られる部分の説明。医薬品としてアセチルサリチル酸も紹介。


個人的には、以前のがっつりした特集形式の方が好みだけれど、ビジネス的には毎号買ってくれる人を増やしたいから、この形式の方がいいのかもしれない。

大西宇宙飛行士

4か月のISS滞在の紹介と写真。

スタチン

コレステロール合成阻害剤スタチンの紹介と遠藤章教授のインタビュー。
カビやキノコからクスリを探そうと思った理由(子どもの頃から好きだったのと、発酵食品に使ってきたものだから安全性も高いだろうという予想から)、コレステロールの重要性を知ったこと(当時日本では脳卒中の方が多かったが、アメリカで留学中に心臓病が多いことを知った)、実用化の際に安全性確認で色々大変だった(当時は現場の判断で臨床試験することができた)、とか。

なお、タイミングよく

世界的な医学賞で、ノーベル賞の登竜門の一つともいわれるガードナー国際賞の今年の受賞者に、東京農工大の遠藤章特別栄誉教授(83)らが決まった。

遠藤章氏にガードナー国際賞 コレステロールの血中濃度下げる「スタチン」発見、ノーベル賞登竜門 - 産経ニュース

というニュースもある。
記事にも「ノーベル賞候補」とあるから、もしかすると数年後に当たりになるかも。

短信

かぐやのデータを分析したところ、地球上層でイオン化した酸素が月面に到達していたことが分かったそうだ。これが標本として検出できるのかどうかは分からないけれど、面白い。


線香花火の分岐して飛び散るメカニズムについての記事があった。
エンジン内の流体が専門の東大の井上智博特任准教授の研究で、火球内部の気泡がはじけるときに一部が液体として飛ばされ、その液体が燃焼を続けることで内部に気泡ができ、というのが連鎖するのだそうだ。また、火球内部に一部固体がありこれが溶けるため火球の温度は1400度程度でほぼ一定になる。