- 作者: ライナー・クニツィア,正田謙
- 出版社/メーカー: スモール出版
- 発売日: 2015/07/23
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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もちろん、バリエーション的なものも含めての数だけれど、それにしても色々ある。トランプゲームのこういう分類は見たことがあるけれど、サイコロゲームではこういうのは無かったと思う。
それを、「第1章 運と得点のゲーム」(単純なゲームの寄せ集め、特定の目を出す、全ての数字を網羅する)、「第2章 運とカウンターのゲーム」(ギブ・アンド・テイク、左・右・正面)、「第3章 ダイスの理論」(1個のダイスの理論、2個以上のダイスの理論)、「第4章 賭のゲーム」(オッズを知る、賭けて1回だけ振る、賭けて決着するまで振る、ダイスを振り合う)、「第5章 前進のゲーム」(認定と前進、個人的な前進、結果を比べ合う)、「第6章 危険なゲーム」(自分の頭の上で、しのぎを削る)、「第7章 カテゴリーゲーム」(ダイスの組み合わせ、ダイスの目と合計値、カテゴリー比較)、「第8章 ブラフゲーム」(共通のダイス、個人のダイス)、という風に分類している。
この分類がどのくらい一般的なのかは知らないのだが、こうしてカテゴリー化してくれることでメカニズムが分かりやすくなっている。そしてそのメカニズムが部分的に他のゲームに取り込まれていることもわかる。この分類自体が面白い。
バリエーションの付け方も、実は似たようなやり方が何回か出てきたりする。
そういう観点から、ゲームデザインに関心のある人は見ておくと良いと思う。『ロール・フォー・ザ・ギャラクシー』などのようにダイスを取り込んだ最近のゲームとか見るときも、「ここはあれ、こっちはそれ」みたいに楽しめるし、TRPGでもダイスで一工夫することがあるけれど、そのメカニズムの理解や改善検討のベースにもなる。
一つ「いかにも」なところは、ギャンブルの確率計算をいちいちやっているところ。どの作戦が合理的かとか、胴元の取り分とかを計算している。
中学生くらいなら夏休みの自由研究とかに使ってもよいかもしれない。
あとは、ポーカーってやっぱりポピュラーなんだな、とも。(ダイスを使うけれど、その6面をトランプのカードに見立ててポーカーの役を作るというゲームも多い)